先日、ある番組のインタビューで「彼に着てほしくない服」の1位に、短パンが選ばれていました。
もっと具体的に言うと、ヒザ上の短パン。
理由はいろいろあったのですが、その中に、
「カマっぽく見える」
という意見がありました。
これを聞いて、ひとつ思い出しました。
以前、あるコミュニティでゲイの人と知り合ったのですが、その人も
「ヒザ上の短パンを履く人は、みんなゲイ(笑)」
と言ってたんです。
いやいや、もちろん、そんなわけはありません。
でも、まったく違うところで同じ話を聞くと、
「やっぱりそうなの!?」
と思ってしまいます。
そもそも服装の選択理由って
| 1. 機能 | 寒い、暑い、動きやすい |
| 2. 状況 | 仕事、デート、相手、TPO、ドレスコード |
| 3. 着心地 | サイズ、肌触り、楽さ |
| 4. 自己表現 | 自分らしさ、気分、なりたい自分 |
| 5. 経済 | 価格、手持ちの服、着回し、所有しているか |
こういったものが、ごちゃ混ぜになっています。
だから「○○っぽく見える」という感覚も、まったく根拠のない思い込みとは限らないのかもしれません。
服装や髪型、持ち物、立ち振る舞いには、その人の好みや価値観、環境が少なからず表れる。
そう考えると、見た目は単なる「外側」でもないのかも。
第一印象は、見た目で決まる?
「人を見た目で判断してはいけない」
よく聞く言葉ですね。
もちろん、その通りだと思います。
でも初対面の場合、何を材料に判断するのでしょう?
性格も能力も実績も知らなければ、やはり見た目の情報から判断するしかありません。
では、初めて会った税理士が、派手なダメージデニムやサンダルだったらどうでしょう?
「任せて大丈夫か?」
という余計な不安を生む可能性があります。
ネクタイまでは必要ないにしても、清潔なシャツ+ジャケット+革靴でいてほしい。
逆にWEBデザイナーなら、無地のTシャツ+きれいなパンツ+スニーカーでもいい。
そこに眼鏡、時計、靴などで少しセンスを感じさせてくれたら、なおイイ。
「WEBデザイナーなのに、なんかダサい」
と思われるほうが仕事上はマイナスです。
つまり、
第一印象は「見た目で決まる」というより、見た目から始まる。
というわけです。
じゃあ、見た目に気を使うべき?
「第一印象を与える機会は、一度しかない」— ウィル・ロジャース
「服装は人を作る」— マーク・トウェイン
「人間はその人の外見によって判断する」— デール・カーネギー
このように、見た目の大切さを説く言葉はたくさんあります。
その一方で、服装にほとんどこだわらない成功者もいます。
スティーブ・ジョブズとNVIDIAのジェンスン・フアン。
ジョブズについては、毎日の服装をほぼ固定していたことでも知られています。
では、ジョブズにとって、見た目なんてどうでもよかったのでしょうか?
きっとそんことはないはず。
「どう見られても構わない」というより、その格好自体が、その人らしさになっている。
ちなみに、私自身もアフロヘアーがトレードマーク。
「あのアフロの人」と覚えてもらえる反面、今さら髪型を変えられないというデメリットも(笑)
結局、見た目は大事なのか?
一般的に「服装はTPOに合わせる」と言われてます。
でも、TPOとは「周囲と同じ格好をすること」ではありません。
その場所、その仕事、その相手に対して、大きな違和感を生まない。
そのうえで、自分らしさを出す。
大切なのは、
周りに合わせることではなく、どう見せるかを自分で選んでいること。
なのかもしれません。
それをうまく表しているのが、映画『プラダを着た悪魔』です。
主人公アンディは、仕事を通して見た目に対する価値観を変えていきます。
他人にどう見られるかなんて関係ない
↓
他人にどう見られるかは大事
↓
自分らしく、どう見せるか
最後のアンディは、昔の野暮ったい服装には戻りません。
かといって、ファッション誌で働いていた頃のような華やかな服装でもない。
見た目の力を知った。
でも、見た目に支配されることもやめた。
これって、かなりいい答えだと思うんです。
どう見せるかは自分。どう見るかは相手。
見た目は大事。
だから、TPOを考える。
自分がどう見えるかも考える。
でも、そこから先は相手の問題です。
アドラー心理学には「課題の分離」という考え方があります。
自分がどう見せるかは、自分の課題。
それを相手がどう見るかは、相手の課題。
「どう思われても関係ない」と見た目を無視するのでもなく、
「どう思われるだろう」と他人の目に振り回されるのでもない。
見た目は大事だけど、人の目は気にしすぎない。
そのくらいが、ちょうどいいのかもしれません。