弊社では、ホームページ制作後に保守契約をおすすめしております。
「ホームページはもう完成しているのに」
「特に更新する予定もないのに」
「何もしていないのに毎月お金を払うの?」
と思う方もいるでしょう。
確かに、何もなければ問題なく表示され続けます。
しかし!!
「何もない」なんてことはないんです!
2026年10月に起こったPHPの脆弱性問題のような、悪意ある攻撃につながる問題だけを言っているのではありません。
世の中のルールや技術の変化によって、ホームページの修正や設定変更が必要になるのです。
こうした変更は、ホームページの所有者の都合など関係なくやってきます。
今回の記事では、実際に起きた出来事から、保守管理の重要性を説明します。
なお、この記事は保守管理を怠った場合のリスクについての内容です。
すでに専門業者に管理を依頼している方は、特に読む必要はありません。
安心して業務を続けてください。
「保護されていません」のサイトは怪しまれます
まずは、SSL化の話です。
「このサイトへの接続は保護されていません」
「保護されていない通信」
といったメッセージを見たことありませんか?
これは、通信が暗号化されていないサイトなどで表示される警告です。
事情を知らない人からしたら
「なんか怪しいサイトか?」
なんて思われ、ホームページへを避けられてしまいます。
SSL化とは、サイトと閲覧者の間でやり取りする情報を暗号化し、第三者に盗み見られにくくすることです。
一言で言えば、インターネット上の通信に鍵をかける仕組みですね。
2018年7月にGoogleがChromeの仕様を変更に伴い、SSL化されてないサイトに警告を表示されるようになりました。
これを機に SL化は、事実上の標準になった と言ってもいいでしょう。
保守管理に加入していれば、管理会社が必要な対応してくれます。
それこそ「SSL化」という単語すら知らずに済んでしまうかもしれません。
ちなみに、ビフォーアフターで以下のように変わります。
| 項目 | SSL化なし | SSL化あり |
| URL | http:// | https:// |
| 通信 | 暗号化されない | 暗号化される |
| 個人情報 | 盗み見られる危険性 | 盗み見られにくい |
| ブラウザ | 警告が表示される場合がある | 通常は安全でない通信の警告が出ない |
| 例 | 山田太郎/090-1234-5678 | a8F#2kL9@xP7… |
※暗号化後の文字列は説明用のイメージです。実際の暗号化処理を再現したものではありません。
メールが届かなくなる!?
次は、メールに関する問題です。
2024年2月、GoogleはGmail宛てにメールを送信する際のルールを強化しました。
具体的には、メールの送信元の正当性を確認する「SPF」や「DKIM」といった認証設定が厳しくなったんです。
なりすましメールや迷惑メールを防ぐためです。
認証設定が適切でないメールは、受信を拒否されたり、迷惑メールに振り分けられたりすることが。
ここで注意したいのが、ホームページのお問い合わせフォーム。
例えば、お客様がホームページから問い合わせを送信したとします。
画面には「送信しました」と表示されました。
ところが、会社側にはメールが届いていない。
そんな問題が、発生する可能性があるのです。
ホームページは正常に表示されていても、その機能が正常に働いているとは限りません。
お問い合わせが届いていないことに気づかなければ、大切な商談の機会を失ってしまうかもしれません。
Googleマップが表示されなくなる
2018年、Googleマップの仕様変更によって、一部のホームページで地図が表示されなくなるトラブルが発生。
地図がグレーになり、
「このページではGoogleマップが正しく読み込まれませんでした。」
というエラーメッセージが表示されるようになったのです。
原因は、Googleが地図を表示する仕組み(Google Maps API)を変更したためです。
利用条件が変わり、一部のサービスでは認証用のキーや支払い情報の登録が必要になりました。
もちろん、すべてのホームページが影響を受けたわけではありません。
一般的な埋め込み機能ではなく、主にGoogle Maps APIを使って地図を表示していたサイトが対象です。
飲食店や美容院など、お客さんに足を運んでもらう店舗の場合、大きな痛手になりかねません。
SSL化しているのに表示されない!?
次は、2020年のTLSサポート終了によって起こった問題です。
TLSとは、インターネット上の通信を暗号化するための仕組みです。
先ほど紹介したSSL化と同じく、ホームページを安全に閲覧するためのもの。
ところが2020年、Googleなどが古い通信方式への対応を終了しました。
これにより、古い方式を使っていたホームページでは、接続エラーが発生するようになったのです。
SSL化しているホームページでも、古い方式のままでは正常に表示できなくなる可能性があったわけです。
古い環境を使用している場合は、サーバーの設定変更やソフトウェアの更新などが必要になりました。
……
ここまで紹介した内容はすべて、Googleなどの外部サービスやブラウザの仕様変更によるものです。
サイトの所有者が何もしてないのに、攻撃を受けたわけでもないのに、不具合が発生するわけです。
こうした変更は事前に発表されていても、普段から情報ヲチェックしてなければ、気づかないこともあるでしょう。
保守管理を依頼していれば、管理会社が必要な情報を確認し、契約範囲に応じて対応してくれます。
知らないうちに世の中のルールが変わり、知らないうちにホームページが使えなくなる。
これが、保守管理をオススメする一番の理由です。
悪意ある攻撃を丸裸で迎えることに
ここまでは、世の中のルールや技術の変化による問題を紹介しました。
しかし、ホームページにはもう一つ、大きなリスクがあります。
それが、プログラムの脆弱性 です。
2026年10月に起こったPHPの脆弱性問題は、その代表的な事例です。
Webサイトの仕組みに重大な欠陥が見つかり、第三者による不正操作の可能性が判明。
その結果、情報を盗まれたり、Webサイトを勝手に操作されたりする危険があるというわけです。
具体的には以下のような被害の可能性があります
| 被害の種類 | 具体的な内容 |
| ① 個人情報の流出 | 顧客の氏名、住所、電話番号などが盗まれる |
| ② ホームページの改ざん | トップページが書き換えられたり、偽の広告が掲載されたりする |
| ③ サイトの乗っ取り | 管理者が意図しない操作をされ、サイトを勝手に変更される |
| ④ サイトの停止 | ファイルの破壊や不正操作によってサイトが表示できなくなる |
| ⑤ 不正サイトへの誘導 | 訪問者が偽のログイン画面や詐欺サイトへ誘導される |
| ⑥ 他のシステムへの侵入 | Webサーバーを足がかりに社内ネットワークなどへ侵入される |
| ⑦ データの破壊・暗号化 | 顧客データや業務データを使えなくされ、身代金を要求される場合もある |
※上記は脆弱性を悪用した攻撃によって起こり得る被害の例であり、2026年10月のPHP問題ですべて発生したという意味ではありません
なお、この問題については、以前の記事で詳しく紹介しています👇

今回の件に限らず、PHPやWordPressなどのプログラムは随時新しいバージョンが公開されています。
では、なぜ、新しくなるのでしょうか?
新しい機能を追加するためだけではありません。
発見された欠陥を修正し、安全性を高めるためでもあるのです。
古いプログラムを使い続けるということは、すでに知られている欠陥を放置すること にもなりかねません。
しかも、アップデートすれば必ず安心というわけでもありません。
更新によってホームページの表示が崩れたり、一部の機能が使えなくなったりする場合もあります。
そのため、更新前のバックアップや更新後の動作確認も必要になるのです。
プラグインを把握してますか?
現在、多くのホームページでWordPressというシステムが使われています。
WordPressが選ばれるのには様々な理由があります。
その1つが「プラグイン」という仕組み。
様々な機能を追加できる、オプションのようなものです。
お問い合わせフォーム、SEO対策、表示速度の改善など、便利な機能を簡単に追加できます。
しかし、このプラグインにも脆弱性が見つかることに。
2024年8月に「LiteSpeed Cache」という人気プラグインに欠陥が見つかりました。
第三者がサイトの内容を書き替えたり、不正プログラムを設置できる危険性があることが判明しました。
ちなみに500万以上のサイトに導入されていました。
その後、修正版が公開され、利用者にはアップデートが呼びかけられました。
ここで質問です。
あなたのサイトのLiteSpeed Cacheは大丈夫ですか?
そもそも、どんなプラグインが使われているのか把握していますか?
使われていることすら知らなければ、欠陥が見つかっても気づくことができません。
対策する以前の問題なのです。
まとめ
今回紹介した事例への対応ですが、それほど難しいものではありません。
ただし、それはWebの専門知識があってのこと。
知識がなければ簡単なことではありません。
また、それ以前に日常的にWeb業務を行っていないとルール変更や問題に気づきもしないかもしれません。
もちろん、問題が発生してから制作会社に依頼することもできます。
しかし、すぐに対応してもらえるとは限りません。
原因の調査から始める必要があるため、復旧までに時間がかかることもあるでしょう。
その間、ホームページが使えなければ、お問い合わせや新規顧客の獲得にも影響します。
保守契約は、何か問題が起きてから修理してもらうためだけのものではありません。
世の中の変化を把握し、必要な対応を行い、トラブルが発生したときに相談できる体制を整えておくためのものでもあります。
「何もしていないのに毎月お金を払う」のではなく、「何かあったときに困らないためにお金を払う」。
そんな考え方で、保守契約を検討してみてはいかがでしょうか。