どうやらAIにも好き嫌いがあるようだ

ときどきChatGPTとGeminiに同じ検索をすることがあるんだけど、全く同じ回答になることはほぼないですね。

ちなみに2つのAIに同じ検索をするのは、ハルシエーションのため。

AIのもっともらしいウソの対策のためです。

なので、大事な資料をつくるときは、2つ以上のAIで確認しています。

話を戻します。

ChatGPTとGeminiで回答が違うのは、それぞれ 参照に使ったサイトが違う から。

どうやらAIにも好みがあるようです。

目次

ChatGPTは公式サイトがお好き?

実はこの件に関しては、いくつかの企業が調査をしています。

AI検索対策などを手がけるバクリもその1つ。

銀行口座や預金に関する485の質問をChatGPTとGeminiにそれぞれ2回ずつ行いました。

そこで得られた合計1,940回答の参照先を調べた結果がこちら。

参照先ChatGPTGemini
金融機関の公式サイト82%54%
メディア・他業種の記事9%38%
公的機関・業界団体8%2%
SNS・Q&Aサイト0%3%

※端数処理により合計は100%と一致しません。

ChatGPT、Geminiともに、金融機関の公式サイトを最も多く参照しています。

ただ、その割合にはかなりの差があります。

ChatGPTのほぼ依存状態に対し、Geminiはギリ過半数超え。

メディアサイトに限っては9%と38%で4倍もの差があります。

公式サイト中心のChatGPT。

第三者の記事にも目を向けるGemini。

う〜ん、どっちがイイのでしょうか?

出典:Forbes JAPAN「ChatGPTとGeminiで4倍差、AI検索を過信してはいけない理由」

情報の探し方も違うらしい

でも、なぜ参照するサイトが違うのでしょうか?

そのヒントにが、デジタルアイデンティティによる調査にありました。

こちらは格安SIMに関する101問を使い、ChatGPTとGeminiの検索方法を比較したもの。

驚いたのは、AIが検索するときに使うワードが違っているということ。

ChatGPTは特定のサイトを指定する「site:」という検索方法を多く使っていました。

検索語にも「公式」という言葉を含める傾向がありました。

一方、Geminiは一般的な検索キーワードを使って情報を探していました。

結果、参照先の割合も大きく違います。

参照先ChatGPTGemini
通信事業者の公式サイト97.2%28.1%
比較サイト・情報メディア1.0%59.8%
SNS・口コミ・掲示板0.9%1.3%
公的機関・関連サイト0.1%0.4%
その他・分類不明0.6%10.6%

先ほどよりもさらに傾向が強くなりましたね

ChatGPTは完全に公式サイトに依存。

言ってみれば、本人たち(事業者)に直接聞いているようなもの。

一方、Geminiは第三者がまとめた情報を参照しています。

こちらは、周囲の意見や評価を参考にしているということでしょうか。

正直、参考サイトが違うのは、後発のGeminiが意図的そうしてるのではと考えていました。

差別化を図るために。

でも、違ってました。

そもそも探し方が違うから、たどりつくサイトも違うってことですね。

もちろん、すべての質問で同じ傾向になるとは限りません。

出典:デジタルアイデンティティ「生成AIは『どこ』を見て答えているのか」

AIの情報源ランキング

では、AIは具体的にどんなサイトを好んで引用しているのでしょうか?

その答えになりそうなランキングを見つけました。

SEO分析ツールなどを提供するAhrefsが、2026年9月に発表した調査です。

日本でのAI検索を対象に、よく引用されるサイトをランキングにしたものです。

9月順位サイト6月の順位
1位Wikipedia3位
2位Google圏外
3位note2位
4位Yahoo!知恵袋5位
5位YouTube1位
6位Amebaブログ4位
7位PR TIMES6位
8位マイベスト8位
9位Weblio圏外
10位コトバンク圏外

※日本でのAI検索を対象とした引用ドメインの総合順位。

順位は頻繁に変わるようですが、Wikipedia、note、YouTube、Amebaブログ、この辺りは常連のようです。

ちなみに、この調査はChatGPTだけでなく、GoogleのAIモード、AI Overviews などを含む統計です。

ChatGPTとGeminiに限定すると、こんな感じ。

順位ChatGPTGemini
1位コトバンクnote
2位PR TIMESWikipedia
3位マイベストAmebaブログ
4位食べログPR TIMES
5位厚生労働省Lemon8

これ、凄いですね!

かぶってるのが1つもない (笑)

もちろん、調べるタイミングで変動するのでしょうけど。

また、ChatGPTのランキングに厚生労働省がランクしてるのがオモシロイですね。

公式サイトを好むところとか、硬派って感じ。

こうして見ると、AIも個性的なんですね

出典:Ahrefs「日本でAIが引用するドメインランキング 2026年9月版」

AIは気まぐれでもあるみたい

最初のバクリの調査のところで、こんな説明をしました。

「銀行口座や預金に関する485の質問をChatGPTとGeminiにそれぞれ2回ずつ行いました」

この「2回」についての説明がまだでした。

これは「同じ質問を繰り返したとき、AIは同じサイトを参考にするのか?」というテストなんです。

その結果がなかなかオモシロイ。

2回とも同じページを参照した割合は、ChatGPTが18%、Geminiが23%。

サイトを見たのは、ChatGPTが48%、Geminiが37%でした。

ちょっとわかりづらいですよね💦

具体的に説明すると…

1回目の質問で、ある新聞社の政治に関する記事を参考にしたとします。

でも、2回目も同じ新聞社サイトを参考にするとは限りません。

仮に同じサイトを参考にしたとしても、今度は別の記事を選ぶかもしれないんです。

つまり、同じ質問をしても、参考にするサイトやページが変わることがあるということ。

さらに、AI検索分析サービスのGenviewによる調査でも、オモシロイ結果が。

同じ質問を6回繰り返したところ、同じサイトが繰り返し引用されても、参考にするページが入れ替わるケースが確認されました。

先ほどの新聞社で例えるなら、新聞社のサイトは何度も参考にするのに、選ぶ記事はその都度違うということです。

AIはそれぞれ好みが違い、気まぐれでもあるようです(笑)

出典:Forbes JAPAN「ChatGPTとGeminiで4倍差、AI検索を過信してはいけない理由」 / Genview「AIが引用するのはサイトかページか」

AI検索される方法はいかに!?

では、どうしたらAIに好かれるのでしょう?

例えば、ChatGPTに「おすすめの会計ソフトは?」と質問したとします。

もし、自社の商品が紹介されれば、当然、認知度は上がります。

引用元としてリンクが表示されれば、自社サイトへのアクセス数が増えること間違いなし。

そう、AIに好かれることでこんなメリットがあるわけです。

できれば、AIに選ばれたいですよね。

そこで登場するのが、AIOやLLMOといったAI検索対策です。

AIの回答に自社の情報を取り上げてもらうための取り組みのこと。

でも、どうなんでしょう?

質問によって参照先が変わる。

同じ質問をしても、違うページが選ばれる始末。

そんな状況で、確実にAIに気に入られる方法なんてあるのでしょうか?

そう考えると、AIに好かれることを気にするより、充実したわかりやすいサイトをるくるべきではないでしょうか。

AIに好かれるサイトを目指す前に、人に役立つサイトをつくる。

少なくとも、そこは変わらないのではないでしょうか。

目次